こんにちは。
今日は、私が「パニック症を抱えながら、思い切ってスタジアムに行ってみた」体験を書いてみようと思います。
この経験は、克服の“結果”というよりも「挑戦の途中経過」。
小さな一歩を踏み出せた記録として残しておきたくて、この記事を書きました。
同じように外出や人混みに不安を感じる方の励みになればうれしいです。
チケットをもらってしまった日
ある日、主人の会社からスタジアム観戦のチケットをいただきました。
ありがたいお話なのですが、私にとって「人混み」「大きな音」「広い空間」はすべて苦手なもの。
パニック発作のきっかけになることもあるので、最初は「どうしよう……」と不安でいっぱいでした。
でも、「これは行動範囲を広げるチャンスかもしれない。行ったことないところに出向いて練習してみよう!」と思い直しました。

ダメならすぐ帰ればいいや!
“逃げ道を作る”ことで、少し気持ちが楽になりました。
「これは実験だ」と自分に言い聞かせ、挑戦してみることにしました。
出発前の不安との戦い
まるで歯医者に行く前のような感覚
出発前から、体は正直に“拒否反応”を出していました。
力が抜けて食欲もなく、気持ち悪さとソワソワ感、お腹の痛みまで。
まるで「行かないで」と体に言われているような感覚です。

例えるなら歯医者に行くまでのソワソワ感。
でも、今回の目標は「克服」ではなく「実験」。
「無理なら帰っていい」「近くまで行ってみよう」――そう自分に言い聞かせて、少しずつ準備を進めました。
会場到着〜入場まで
スタジアムが近づくと、心臓がドクドクと音を立て始めました。
人の流れや遠くから響く歓声に、体が固まります。
暑さも相まって、力が抜けてふらふら。
そこで一度、グッズ売り場の近くで休憩することにしました。
冷たい風に当たりながら深呼吸をして、「まだ大丈夫」と何度も自分に声をかけます。
試合はすでに始まっていて、歓声の大きさに怖さを感じながらも、
「中の様子だけでも見てみよう」と思い切って入場しました。
中での葛藤と小さな工夫
会場に入ると、想像以上の音と熱気に圧倒されました。
人の多さにクラクラして、まずはトイレへ。少し静かな空間で呼吸を整えます。
私の席はスタンドの高い位置で真ん中あたり。
途中で抜けるのが難しそうだったので、通路の近くから覗いてみることにしました。
「ここならすぐ外に出られる」と思えるだけで、気持ちが少し楽になります。
“逃げ場を確保する”ことで、安心してその場にいられることを改めて感じました。
少しずつ慣れてきた瞬間
ピッチの上を走る選手たち。響き渡る歓声。
テレビで見るのとはまったく違う迫力に、最初はただ圧倒されるばかりでした。
でも、少しずつ「怖い」よりも「すごい」が勝ってきました。
外の空気が感じられる位置だったこと、そして“すぐに逃げられる安心感”があったことで、なんと前半をずっと立って観ることができたのです。

サッカー初心者すぎてめちゃくちゃ邪魔になってたこと、お詫び申し上げます。
心臓はドキドキしていましたが、「ここにいられる自分」が誇らしく思えました。
小さな一歩の大きな意味
試合の最後までいられたわけではありません。
それでも、「スタジアムに入れた」「前半を見届けられた」という事実が、私にとって大きな進歩でした。
- 無理をせず、自分のペースで挑戦すること。
- いつでも逃げられる安心の道を用意しておくこと。
この2つが、今回の経験で得た大切な気づきです。
小さな成功体験は、確かな自信につながります。 また次に外出するときも、「あのとき大丈夫だった」と思えるように、 少しずつ行動範囲を広げていけたらと思います。
おわりに:逃げ道があるからこそ前に進める
パニック症を抱えていても、“自分のペースで挑戦する勇気”は誰にでも持てます。
無理に克服しようとしなくても、逃げ道を確保しながら「ちょっとだけ頑張る」ことで、 気づけば前に進んでいる自分に出会えます。
同じように不安を抱えている方へ、 「一歩踏み出してみよう」と思えるきっかけになればうれしいです。
焦らず、自分のペースで、一歩ずつ。 あなたの小さな前進が、きっと未来を変えていきます。


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