先日、千早茜さんの「男ともだち」を読みました。
題名から想像がつきそうな関係性ですがそうではありません。
この記事では、
男ともだち を読んで感じたことを綴っています。
- 友達でも恋人でもない関係
- 名前をつけると壊れてしまいそうな距離感
- 人生を少し動かしてくれる存在
共感できたわけではないのに、
なぜか心の奥が反応してしまう。
そんな読書体験について書いてみました。
『男ともだち』という不思議な関係性の物語
『男ともだち』という不思議な関係性の物語
千早茜さんの『男ともだち』は、
「友達」や「恋人」という言葉では整理しきれない、
男女の関係性を描いた小説です。
主人公は、特定の形に縛られない距離感のまま
一人の男性と関係を続けています。
そこには
- 恋愛のような親密さ
- 友情とも言い切れない曖昧さ
- 周囲から理解されにくい距離感
があり、その関係は静かに続いていきます。
物語は、その関係の中で揺れる感情や
身体と心の距離、依存や孤独を丁寧に描きながら
「名前をつけない関係とは何なのか」
を読み手に問いかけてきます。
共感したわけではないのに心が動いた理由
この物語を読んで、
「わかる」と思ったわけではありません。
価値観も、生き方も、環境も、
私とは少し違う世界の人たちの話です。
それなのに、
心のどこかがずっと反応していました。
- 友達でもない
- 恋人でもない
- 名前をつけると壊れてしまいそうな関係
「理解されにくい関係性かもしれないけれど、
そんな存在が“一人でもいる”ということ自体に、私は憧れていた」のです。
昔から欲しかった「マンガみたいな存在」
名前も知らないけど話せる人
私は、心のどこかでずっと追い求めている存在があります。
例えば喫煙スペースで(※私は喫煙したことないので勝手な想像です)たまたま一緒だった人とか、隣人でよく会う人とかで、その人のバックボーンなんかは知らないけど
「そんな考え方あるんだ」
「そんな世界あるんだ」
って思えるような語り合う感じに憧れるのです。
突拍子もない会話から始まる関係
歳、性別、関係なく
「〇〇って◎◎で出来てるらしいですよ」
から入るくらいの突拍子もない会話から入り、何も気を遣わずに入れる関係性。
こう言った、マンガの世界のような出会いや関係性にずっと憧れを持っていました。
- その人の言葉が、自分の思考を少し動かしてくれたり
- 人生を変えなくても、視点をくれる存在
「大切な人」ではなく
「考えさえてくれる人」への憧れです。
だから私は、この存在に憧れた
『男ともだち』の二人に共感できたり、なりたいと思ったのではなく
自分の中にずっとあった願望を見せられたから
だと思います。
それが、この本に惹かれた理由なのだと思います。
読書のいいところはここだと思う
そしてもう一つ思ったことがあります。
それは、
読書の良さです。
もし現実で
- こういう話ができる友達がいなくても
- この感覚を共有できる人がいなくても
本の中には、
似た感覚を持っている人がいます。
共感できたり、
自分の考えを咀嚼できたりする。
それが読書のいいところだと思います。
誰かと話せなくても、
本が代わりに考えさせてくれる。
そんな瞬間があるから、
私は読書が好きなのかもしれません。
結論|この感覚が分かる人がいたら嬉しい
共感できたわけではない。
でも、この物語の中に
私がずっと言葉にできなかった願いを見た気がしました。
もしこの感覚が分かる人がいたら、
それだけで少し救われる気がします。
そしてもう一つの願い。
この感覚を分かる人と語り合える日。
そんな日がいつか来たらいいなと思いながら、
ここに書き残しておきます。



コメント